先回かなり語弊のある内容を申し上げました。本音が入っていてお見苦しい点が多々有りましたことお詫び致します。ただ、私が申し上げたいのは、利益を出す方針を策定して実行するなら、地道な活動無くして王道無しと言いたかったのです。労務費や経費カットで一時的な利益が出ても将来に向けての道を閉ざすような経営資源の配分は下策だと思います。あまり赤裸々な話になるので申し上げたくないのですが、私が工場運営の実質を任されて1年くらい経った頃、その事業は斜陽産業ですので赤字続き。一流企業ですので社員の平均給与は高い。これは当然です。ちょうどその頃、当時の政権政党は産業界からの圧力もあって、改革やグローバル化の名の下、派遣社員の対象を製造業まで広げてきました。早速本社からは、社員から派遣社員への転換計画を提出するようにとの指示が出されました。中期経営計画にも具体的な実行計画を盛り込むようになりました。勿論生産性の低下は有ってはなりません。配置転換計画も必要です。取り組みはまずコアコンピタンスの確保です。社員を概ね3種類に分けました。コア要員、入れ替え可能要員、余剰人員です。具体的に社員を当て嵌めていき、教育コストを計算し、生産性低下期間の見積もりを勘案して総労務費を算出して、実行可能か練っていきます。ここで問題なのは、派遣社員の定着率と練度の達成状況予測です。未経験分野ですので大変むつかしく、派遣会社のデータも使いながら推定していきました。さらに問題なのは、配置転換計画です。他工場や他社へ出向出来る人は優秀な人です。そんな人はコア要員として欲しい人材ですが、そうは行きません。立場を変えれば優秀な人材以外は要りませんから。そうなると、最大の問題は余剰人員にカウントされた人達です。何処にも行き場がありません。辞めて貰う訳にも行かないのです。無理矢理配置転換要員に入れば良いんですけど、そうも行かない人が大量に出ます。ここにものすごいパワーが必要となります。でも同じ働く仲間です。この人達の生活もあります。八方手を尽くすんですが、10名ほどはどうしても見つかりません。最後の手段は、身分の切り替えです。大変心痛むことですが、派遣社員なら雇用は認めて貰えるので、退職金の積み増しをして身分の切り替えを行いました。幸いなことにリストラ費用は本社の特損で予算化されていますので、これを最大限に使いました。まず5年間くらいは実質賃金が落ちないようにしましたが、結構若い人が居るのでやっぱり辛い作業です。例えば警備会社に再就職して貰って、会社の警備を委託します。彼らを優先的に使う事を条件にして契約をしました。会社の食堂も閉鎖しました。ここは元々関係会社だったので、お引き取り願って、その代わり地元の給食会社に委託して彼らを雇って貰い、場内で使う事にしました。そんなパワーは相当必要です。
しかし、これはコア要員達はジット成り行きを見ています。つまり、明日は我が身なのです。社員を物のように切り捨てていく会社に忠誠なんか誓うはずが有りません。
配置転換など動かさざるを得ない人達の処遇は、これからの工場運営上とても大切なことなのです。
ところが、ここで問題が発生です。私の上司です。海外の工場で実績を上げて国内に戻ってきて斜陽産業の立て直しとばかりに送り込まれてきました。こういう人が一番ややこしいのです。これも語弊だらけの表現ですがね。本人は張り切っているし、しがらみはないし、本社の意向はあるし、旨く行けばこれを踏み台に本社で出世街道をまっしぐら。どうにも手に負えない状態ですね。もっと言うと、本人は上しか見ていないので、どうせここにいても数年だからその間の業績が上がればOKと暗に仰るしなのです。割り切っています。この様な人の説得に最大のパワーを食います。敵は本能寺って感じですね。(*`Д')
利益計画上十分な内容のハズが点数稼ぎかこれでもかってくらいに進めようとしています。
その上司の口癖は「出ない杭は抜かれる」「嫌な上司も3年ガマン」です。(*`Д')
目的は違っていても、会社の危機は事実ですから、私の職権の及ぶ範囲で努力しました。本社にも心ある人は居るので側面援護もして貰いながら、でも、本社もリストラまっさちゅう、一歩間違えると抵抗勢力って烙印を押されかねません。抵抗も限界が有りました。でも、リストラの後が大切なんです。そこがリストラが旨く行くかどうかの分かれ目です。品質管理は厳しい物が有りましたね。やっぱり派遣社員はアテにならないのです。
その間で勉強に成ったことが有ります。派遣社員には2種類有るって事です。
やむを得ず成った人と、望んで成った人です。これも語弊が有りますけど、本人達からはっきりと聞かされたことも多々有ります。つまり、定着率の悪さに音を上げて、その困った上司がめでたく本社にご栄転に成られた為、社員化しようとしたのですが、社員化を嫌う人が多いって事です。自由に生きたい、縛られたくない、責任はイヤだ・・・・です。 ウ〜ン、これには参りました。しかし、中には日系ブラジル人ですが3名非常に優秀で、ご家族持ちの人が居ました。彼らを説得して、手取りは下がるが生活は安定するということで納得。そのご家族に大病されたお子さんが出て、大変感謝されました。あのまま派遣だったらと思うとゾッとするって。
まあとにかく、総労務費の低減は避けて通れないことですが、目先の利益を追いかけると失う物が大きいという事を実地に学ばさせて頂きました。先回書きましたが、その方策で利益はキチンと出せました。モチベーションの上がらない労働者の集団は品質コストが多大に掛かるってことは頭の片隅に入れて置いて頂きたいと思います。
因みに 、本社にご栄転に成られた元上司は、今は、関係会社に出向になっています。何故これだけの業績を上げて主流から外れちゃったのかよく分かりませんが、私としては良い勉強をさせて頂いたかたでした。人は物じゃあありませんけどね。(^∀^)
しかし、これはコア要員達はジット成り行きを見ています。つまり、明日は我が身なのです。社員を物のように切り捨てていく会社に忠誠なんか誓うはずが有りません。
配置転換など動かさざるを得ない人達の処遇は、これからの工場運営上とても大切なことなのです。
ところが、ここで問題が発生です。私の上司です。海外の工場で実績を上げて国内に戻ってきて斜陽産業の立て直しとばかりに送り込まれてきました。こういう人が一番ややこしいのです。これも語弊だらけの表現ですがね。本人は張り切っているし、しがらみはないし、本社の意向はあるし、旨く行けばこれを踏み台に本社で出世街道をまっしぐら。どうにも手に負えない状態ですね。もっと言うと、本人は上しか見ていないので、どうせここにいても数年だからその間の業績が上がればOKと暗に仰るしなのです。割り切っています。この様な人の説得に最大のパワーを食います。敵は本能寺って感じですね。(*`Д')
利益計画上十分な内容のハズが点数稼ぎかこれでもかってくらいに進めようとしています。
その上司の口癖は「出ない杭は抜かれる」「嫌な上司も3年ガマン」です。(*`Д')
目的は違っていても、会社の危機は事実ですから、私の職権の及ぶ範囲で努力しました。本社にも心ある人は居るので側面援護もして貰いながら、でも、本社もリストラまっさちゅう、一歩間違えると抵抗勢力って烙印を押されかねません。抵抗も限界が有りました。でも、リストラの後が大切なんです。そこがリストラが旨く行くかどうかの分かれ目です。品質管理は厳しい物が有りましたね。やっぱり派遣社員はアテにならないのです。
その間で勉強に成ったことが有ります。派遣社員には2種類有るって事です。
やむを得ず成った人と、望んで成った人です。これも語弊が有りますけど、本人達からはっきりと聞かされたことも多々有ります。つまり、定着率の悪さに音を上げて、その困った上司がめでたく本社にご栄転に成られた為、社員化しようとしたのですが、社員化を嫌う人が多いって事です。自由に生きたい、縛られたくない、責任はイヤだ・・・・です。 ウ〜ン、これには参りました。しかし、中には日系ブラジル人ですが3名非常に優秀で、ご家族持ちの人が居ました。彼らを説得して、手取りは下がるが生活は安定するということで納得。そのご家族に大病されたお子さんが出て、大変感謝されました。あのまま派遣だったらと思うとゾッとするって。
まあとにかく、総労務費の低減は避けて通れないことですが、目先の利益を追いかけると失う物が大きいという事を実地に学ばさせて頂きました。先回書きましたが、その方策で利益はキチンと出せました。モチベーションの上がらない労働者の集団は品質コストが多大に掛かるってことは頭の片隅に入れて置いて頂きたいと思います。
因みに 、本社にご栄転に成られた元上司は、今は、関係会社に出向になっています。何故これだけの業績を上げて主流から外れちゃったのかよく分かりませんが、私としては良い勉強をさせて頂いたかたでした。人は物じゃあありませんけどね。(^∀^)