大変申し訳ありませんが、アップをサボっています。いいわけをさせて頂くと、本業の企業内診断士の仕事が増えてきまして、本来の職制は製品企画Gと品質保証Gのグループリーダーとサブグループリーダーを兼務しております。ところが自動車産業のTier2は現在大変な状況におかれています。
ところが、5年前まで繊維産業で外から自動車産業を眺めていると、イケイケドンドンのバブル真っ最中。うらやましい限りですが、ここでいくつか問題点を上げておきたいと思います。
1.主要客先が海外進出してしまい、国内の下請けに仕事がこない。いや、引き上げて海外工場へ移転する動きが加速している。
2.移転先のコスト削減とグローバル化で現地での部品調達が加速されているが、私から言わせると、失礼ながらブレーキの壊れてアクセルベタ踏みの暴走車状態です。その品質とSCMリスクはすべて下請けに負わせている。
3.現地での労務費が高騰している。中国では毎年12%以上の賃上げが法律化されており、今年は最終年であるが、法律がご都合主義で変わる中国にここで止まる保証はない。 中国現地企業の採算が急速に悪化している。
4.国内工場の固定費が回収できないため、リストラを掛けるかイケイケドンドンのバブル経験をした経営者に決断ができない。
5.海外部品メーカーが日本市場を狙ってきており、コンペティターが従来の国内同業者から、海外現地ローカルメーカーと海外部品メーカーへ移ってきている。
と言ったところであろうか。 そのため、明確な経営方針が示せないで場当たり的な施策で当面乗り切ると言う脇の甘い経営方針をとる、言い換えればデシジョンの先延ばしを行っている経営者が多く見受けられる。
同業の数社の見学とヒアリングをさせて頂いたが、印象的な言葉に「出るも地獄、残るも地獄、どうせなら慣れた国内で地獄を見るよ」・・・甘い甘い。。。
かつて繊維産業が90年代に急速に衰退したときの経営方針そのままじゃあないですか。そうして、大手リテール企業や量販店に海外で大量に廉価で生産した物を国内販売されて、次々を淘汰されたいった事実に何も学んでいないですね。
そこで当社では、中期利益計画をしっかりと作っていないところもあって、どう攻めていくかを模索しているところに参画しています。
当社の業態は客先からの親図方式で部品は自達(調達価格は統制されている)であり、調達コストは全く見ていただけない中、組み付けコストの価格競争をさせられている。
この状態から脱却するために、分析を行いました。(割愛させて頂きます。社外秘です)
従来の商権は守り、固定費の回収を行い、価格競争は限界利益販売で判断する。
一方、マーケは垂直統合型で進めていく。従来客先を主体として、新規顧客を増やす。
としました。 製品群別に垂直統合可否を大まかに決めて、そのための経営資源を集約する方向で検討に入りました。この秋にも国内工場の組織統合を行います。8月8日まで連日その打ち合わせで社長・役員の方々と議論をしました。
TMCは北米生産を本格化しています。虎の子のプリウスを中国で生産することになりました。国内では仕事がなくなります。
一方、同業者とジョイントベンチャーを組んで、補間関係で新規顧客開拓を行うことも決定しました。
そのための契約書や事業計画立案を実質的に作成していますが、相手のあること。なかなか思うように進みません。
前社で、所属事業部の子会社化を経験しています。当時製造部長として毎週のように本社に出向いて事業計画やそのために経営資源の確保、5年先~有るべき姿の利益計画策定と実行。予算作成と実行指揮を経験させていただいています。この経験は貴重です。しかもアパレルは自動車の10年先を進んでリストラを行っています。いっちゃ悪いですが、大まかに先が読めるんです。と言うよりかつて通った道ですね。
そんな失敗を我が社がしたくありません。何とかあと1年間で軌道に乗せて行きたいと思っています。
私は、この8月13日で満59歳となりました。定年(前社で管理職定年となり、早期退職制度を使わせて頂きました)となり、第二の定年です。 60歳を超えて残るつもりはありません。老害を招くだけです。優秀な若手に責任と権限を与えて仕事をさせないと、人は育ちません。私が前社で半期予算25億円を預かって、胃が痛くなるような責任を実行したのは1999年42歳の時です。中途で入社したのが92年35歳。管理職試験の合格し、3年間で加工技術の開発に成功し、市場で好評を得たことも有って、いきなり予算管理・生産管理を行うことになってしまいました。製造部門のマネージャー経験なしの製造部長は異例らしかったですね。幸いにも簿記2級と税理士の簿記論と財務諸表論は勉強してありましたので、会社の経理一巡は分かっていますから、予算管理はなとかこなせましたが、そこから始まったリストラには参りました。90年半ばに派遣法が改定されてからのリストラはつらい物でしたね。これが自動車産業にも発生しようとしています。いや、当時は人は使い捨てしても大丈夫なほど余っていました。しかし、今は人手不足です。その中で固定費の圧縮を図るのは当時よりつらい作業となるでしょう。
中国人のコストは現地でも国内でも上昇基調です。安易な低コスト労働力に頼ってきた企業は、倒産の危機ですね。
高効率工場化と高付加価値生産しか生き延びる方法が有りません。ところがバブルにも似た自動車産業は未だ意識が変わっていない企業が見受けられます。
淘汰の時代なんです。
これを危機と捉えるか、機会と捉えるかで、会社の方向性は決まります。リスク管理はしつつ、チャンスとしないと、仕事がおもしろくないじゃないですか。
あと1年間全力です。
診断士の社外活動もおかげさまで順調です。5月に開催した不良低減のセミナーは結構人が集まりましたし、参加者からはぜひ自社に来て教えてほしいと言って頂いて名刺をおいていかれた方も数名有りました。
ありがたいことです。
執筆活動もいくつか頂いておりますし、7月には標準化学会全国大会、9月は生産管理学会の全国大会、11月には標準化学会において台湾での国際大会が計画されています。来年にはベトナムでの国際大会も計画されていますし、忙しくさせて頂いております。
このお盆の長期休暇は9日間有りますが、ほとんど論文作成や執筆活動と本業の休日出勤でなくなりました。
家内には申し訳ないですけど、娘が美容師で全国大会に昨年出て今年もほぼ確実視です。娘に入れ込んでいますね。ハハハ。(´▽`)
いろんな人に助けられてここまで着ました。何とか恩返ししたいと思っています。微力ながらがんばります。
では、また。
ところが、5年前まで繊維産業で外から自動車産業を眺めていると、イケイケドンドンのバブル真っ最中。うらやましい限りですが、ここでいくつか問題点を上げておきたいと思います。
1.主要客先が海外進出してしまい、国内の下請けに仕事がこない。いや、引き上げて海外工場へ移転する動きが加速している。
2.移転先のコスト削減とグローバル化で現地での部品調達が加速されているが、私から言わせると、失礼ながらブレーキの壊れてアクセルベタ踏みの暴走車状態です。その品質とSCMリスクはすべて下請けに負わせている。
3.現地での労務費が高騰している。中国では毎年12%以上の賃上げが法律化されており、今年は最終年であるが、法律がご都合主義で変わる中国にここで止まる保証はない。 中国現地企業の採算が急速に悪化している。
4.国内工場の固定費が回収できないため、リストラを掛けるかイケイケドンドンのバブル経験をした経営者に決断ができない。
5.海外部品メーカーが日本市場を狙ってきており、コンペティターが従来の国内同業者から、海外現地ローカルメーカーと海外部品メーカーへ移ってきている。
と言ったところであろうか。 そのため、明確な経営方針が示せないで場当たり的な施策で当面乗り切ると言う脇の甘い経営方針をとる、言い換えればデシジョンの先延ばしを行っている経営者が多く見受けられる。
同業の数社の見学とヒアリングをさせて頂いたが、印象的な言葉に「出るも地獄、残るも地獄、どうせなら慣れた国内で地獄を見るよ」・・・甘い甘い。。。
かつて繊維産業が90年代に急速に衰退したときの経営方針そのままじゃあないですか。そうして、大手リテール企業や量販店に海外で大量に廉価で生産した物を国内販売されて、次々を淘汰されたいった事実に何も学んでいないですね。
そこで当社では、中期利益計画をしっかりと作っていないところもあって、どう攻めていくかを模索しているところに参画しています。
当社の業態は客先からの親図方式で部品は自達(調達価格は統制されている)であり、調達コストは全く見ていただけない中、組み付けコストの価格競争をさせられている。
この状態から脱却するために、分析を行いました。(割愛させて頂きます。社外秘です)
従来の商権は守り、固定費の回収を行い、価格競争は限界利益販売で判断する。
一方、マーケは垂直統合型で進めていく。従来客先を主体として、新規顧客を増やす。
としました。 製品群別に垂直統合可否を大まかに決めて、そのための経営資源を集約する方向で検討に入りました。この秋にも国内工場の組織統合を行います。8月8日まで連日その打ち合わせで社長・役員の方々と議論をしました。
TMCは北米生産を本格化しています。虎の子のプリウスを中国で生産することになりました。国内では仕事がなくなります。
一方、同業者とジョイントベンチャーを組んで、補間関係で新規顧客開拓を行うことも決定しました。
そのための契約書や事業計画立案を実質的に作成していますが、相手のあること。なかなか思うように進みません。
前社で、所属事業部の子会社化を経験しています。当時製造部長として毎週のように本社に出向いて事業計画やそのために経営資源の確保、5年先~有るべき姿の利益計画策定と実行。予算作成と実行指揮を経験させていただいています。この経験は貴重です。しかもアパレルは自動車の10年先を進んでリストラを行っています。いっちゃ悪いですが、大まかに先が読めるんです。と言うよりかつて通った道ですね。
そんな失敗を我が社がしたくありません。何とかあと1年間で軌道に乗せて行きたいと思っています。
私は、この8月13日で満59歳となりました。定年(前社で管理職定年となり、早期退職制度を使わせて頂きました)となり、第二の定年です。 60歳を超えて残るつもりはありません。老害を招くだけです。優秀な若手に責任と権限を与えて仕事をさせないと、人は育ちません。私が前社で半期予算25億円を預かって、胃が痛くなるような責任を実行したのは1999年42歳の時です。中途で入社したのが92年35歳。管理職試験の合格し、3年間で加工技術の開発に成功し、市場で好評を得たことも有って、いきなり予算管理・生産管理を行うことになってしまいました。製造部門のマネージャー経験なしの製造部長は異例らしかったですね。幸いにも簿記2級と税理士の簿記論と財務諸表論は勉強してありましたので、会社の経理一巡は分かっていますから、予算管理はなとかこなせましたが、そこから始まったリストラには参りました。90年半ばに派遣法が改定されてからのリストラはつらい物でしたね。これが自動車産業にも発生しようとしています。いや、当時は人は使い捨てしても大丈夫なほど余っていました。しかし、今は人手不足です。その中で固定費の圧縮を図るのは当時よりつらい作業となるでしょう。
中国人のコストは現地でも国内でも上昇基調です。安易な低コスト労働力に頼ってきた企業は、倒産の危機ですね。
高効率工場化と高付加価値生産しか生き延びる方法が有りません。ところがバブルにも似た自動車産業は未だ意識が変わっていない企業が見受けられます。
淘汰の時代なんです。
これを危機と捉えるか、機会と捉えるかで、会社の方向性は決まります。リスク管理はしつつ、チャンスとしないと、仕事がおもしろくないじゃないですか。
あと1年間全力です。
診断士の社外活動もおかげさまで順調です。5月に開催した不良低減のセミナーは結構人が集まりましたし、参加者からはぜひ自社に来て教えてほしいと言って頂いて名刺をおいていかれた方も数名有りました。
ありがたいことです。
執筆活動もいくつか頂いておりますし、7月には標準化学会全国大会、9月は生産管理学会の全国大会、11月には標準化学会において台湾での国際大会が計画されています。来年にはベトナムでの国際大会も計画されていますし、忙しくさせて頂いております。
このお盆の長期休暇は9日間有りますが、ほとんど論文作成や執筆活動と本業の休日出勤でなくなりました。
家内には申し訳ないですけど、娘が美容師で全国大会に昨年出て今年もほぼ確実視です。娘に入れ込んでいますね。ハハハ。(´▽`)
いろんな人に助けられてここまで着ました。何とか恩返ししたいと思っています。微力ながらがんばります。
では、また。