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中小企業診断士プロリンクKS独立開業に向けて

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シャープ製品

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企業の生き残る道4 シャープの問題 15.6.11

 おはようございます。

昨日の続きです。

日本の自動車メーカーはISO/TS16949の批准に参加していません。グローバル調達からすると非常に危惧しています。

この問題は、ISOの講師や主任監査員の先生と結構おつきあいをさせて頂いていますので話題になります。この規格というより元々ISO自体が非関税障壁的な性格を持ったものです。

ところが結構商売になるので、その目的自体はあんまり意味のない状態になりました。中国がダントツに保持国になっていますけど、何社か見せて頂いた事がありますが、正直言って、お金で買ったって感じがありありです。

当社でも、中国の工場で取得していますが、それほど苦労していません。私の目から見て、そのレベルじゃあないんですけどね。簡単に取れちゃいました。(笑)

だから、日本の自動車メーカーがあれを取っているから、購買政策上敷居を下げるかというと、そんなことはしません。日本の自動車メーカーはそんなの取得していても、自社規格でまず企業監査(体制監査)を行って、その後製品個別監査を行います。

当社としては、その都度お客様が異なる要求条件をのまないと取引して頂けないので、自社のISOの仕組みとは別に、各客先別の仕組みをつぎはぎしなければなりません。

当然、こんな事系列企業だから受けるしかないですが、外資系が受けるとは思えないです。そのときに、日本の自動車メーカーは、実はダブルトラックをしているように見受けられます。つまり、国内系列メーカーにはそのようなことを要求していますが、海外で、現地生産時に外資系の現地企業に対してはそこまで求めていないという事です。

そのため、当社の事例でも、国内生産から海外生産に切り替わって、現地の企業に切り替えられた製品が有りますが、実態調査に現地に出向きました。現地での管理を見ると、これを国内で適用するなら、もっと安く作れますよと言う、皮肉の一つも言いたくなるような実態が分かりました。

それで良いんですか?って尋ねたら、それしかないって言うんですね。お節介にもそれでは品質問題を起こしますよと忠告しました。(現地の社長は元同期だったのでね)品管担当はできると言い切っていましたが、はたして、もうすぐ2年になりますが、未だに大変な不良率らしくて、最近その会社の本社品管を通じてノウハウの提供を依頼してきましたが、きっぱりとお断りをしました。理由は、現地の管理レベルでは、当社のノウハウを教えてもついてこれませんから、そのときに、当社のノウハウに責任転嫁されても困るからと言うものです。

グローバル調達を行うなら、国際的な指標を構築しなければなりません。が、国内系列メーカーへの調達ルールしか整備されていないようで、その点が海外自動車メーカーの調達ルールの方が割りきりというかうまくやっています。ただし、不良納品率は国内系列メーカーに比べるとダントツに多いと言うことです。

納期もひどいらしいですが、それを乗り越えないと、海外で外資系のメーカーからの部品調達はできません。
日本の自動車メーカーがそこまでおりてこられるかですね。

自社規格で監査をする体制ではおそらく、敷居が高すぎて外資系では入り込めないでしょう。といって、海外で今のままで調達先を探すと現地が勝手に敷居を下げてとんでもない品質を造る可能性が高いです。

シャープの問題から話がそれましたが、共通規格化は欧米に一日の長が有ることは実感しています。
ガラパゴスでは生きていけないんです。それが、自動車メーカーの調達規格からも見えるという例をご紹介しました。業界で結集して、土俵を造ることをしないとグローバルでたたかえないということですね。

ではまた。

企業の生き残る道4 シャープの問題 15.6.10

 おはようございます。

昨日の続きですが。

昨日シャープの現状の問題の特集をNHKで放送したようです。私は8時には寝ますので家内がビデオに撮っておいてくれるそうで、休日にもでみます。

2年前、経産省の某高官がこれも某有名団体(日本の規格を整備する団体)の記念講演で、ここだけの話として議題にないお話をされました。とても、講演題目に上げられないと言うことらしいです。

名古屋の主立った産業の主要な人たちが集まる盛大な催しのメインイベントでした。私も元トヨタの品質管理部長さんと懇意にして頂いておりますので、お誘いして聞きましたが要点だけ述べると。

1.日本の企業や産業は、グローバル展開と言いながら、自社に有利な規格化がうまく打ち出せていない。
  そのため、他国の同業者に比較して、製品自体は優秀でも、商品として見た場合の優位性をアピールできず、結果として、販売成績に結びついていない。
2.欧米企業は自分の土俵を造ることに熱心で、うまくやっている。日本企業が参入してくると土俵を自分たちに有利なようにして、非関税障壁のようなことを行う。日本企業もそう言った事にもっと注意を払うべきだと。

その一例として、シャープを上げていました。サムスンや中国企業との差別化ができていないため、優秀な液晶技術が販売成績につながっていない。これが今のシャープの問題で早晩行き詰まるだろう。
うまくいった例として、クリスタル業界がある。従来の国際規格では中国製品と差別化できなかったが、高精度を要求される製品には日本製でないと使えなかった。しかし、規格の上限が中国製との差別化ができない状態であったため、価格は中国製と価格差がつかなかった。そのため、業界は規格を制定している業界に訴えて、規格をもう一段上のレベルを造らせた。そうなると、中国製はその規格を満足できず、日本製がシェアを70%異常獲得した。と言うものでした。

結局、優秀な液晶も、ユーザーにとっては、家庭に持ち帰ればそんなに分からないものです。販売店に出向いて見比べればサムスン製と優劣は歴然としますが、価格差があります。ユーザーはそこまでお金を出すきっかけが必要です。

そう! 大枚をはたくためには、背中を押してくれるもう一押しがいるんです。4k8kも良いでしょうけど、画素数ではね。 画面の鮮度や鮮明度などの評価基準を作って、評価して規格化すれば良いかもしれません。

中国製の自動車が、ドイツの衝突試験で0点を取ったって衝撃的な話が3年ほど前にありました。バリヤー試験でキャビンが変形するとドウしようもないくるまって事になります。
シートベルトの設計をしていましたが、アンカーポイントが変形によって移動すると、シートベルトの拘束効果が激減します。

分かり易いきかくですね。一時期AAAって安全評価基準の最高値を宣伝しているメーカーが有りました。正直言って、燃費の評価と同じであの数値だけを追いかけるセッティングは可能だと思いますが、それで良いのかと言う議論もありました。

燃費競争も同じですね。そのモードに特化しセッティングをすると、カタログ値は良くても、実燃費がそれほどでもないという、商品になってしまって、最近のネットの口コミ情報で叩かれるとやぶ蛇です。

しかし、ユーザーが商品を選択するときに、口コミもそうですが分かり易い説明が必要です。

その意味で政府高官のご指摘はもっともなことでした。果たして、その数年後の現在、苦戦をしているシャープを見ると、これはシャープだけの問題じゃあないってことですね。

日本の自動車メーカーはISO/TS16949の批准に参加していません。グローバル調達からすると非常に危惧しています。

これについては、また述べます。

ではまた。

企業の生き残る道4 15.6.9

 おはようございます。

昨日の続きですが。

じっくりと技術者を育てていく余裕が今の日本企業に有るのか少し心配になっているのが、講師を3年間引き受けてみての実感です。今月後半は設備管理の講師も行いますが、似たような事にならないと良いがと変な心配をしています。講師をすると現在の現場力が実感できておもしろいですね。
と言うところで終わりました。

 いま、市場で評価を下げている企業の製品を見ると、その点がうまく構築できていないのか、品質コストの考え方ができていないのか、いずれにしても、品質はトップセールスマンって事を忘れていませんか?と言うものが上市されているように思います。それと、魅力品質の市場への売り込み方の失敗もありますね。
 4K 8K? 必要な機能なんでしょうか。くだらないコンテンツ(失礼)にスーパーハイビジョン画面が必要ですか? テレビは、PLCの成熟期を迎えていることは誰もが認めることですね。いや、もしかしたら衰退期かも。
それは何故でしょうか。そこをよく考えて商品化しないと、魅力商品になりません。 プロダクトアウトの考え方です。い製品を作れば売れる?違います。良い商品を作らないと売れません。商品とは市場が望むものです。
 
シャープの場合、テレビ事業に経営資源を投入していることは正しい事なんでしょうか。太陽光発電事業もドイツに行きますと、意外に屋根に乗っていないことに気がつきます。企業の撤退が始まっていますし。 国策は日本でも変更されています。自民党が続く限り、原発の推進(電力会社救済)と太陽光発電の衰退は自明です。しかも、他社に比べて魅力商品になっていないことに気がついていない。

ブランド戦略に失敗して、最初に言いましたが、一般家電で品質コストの考え方がすこし甘いため、テレビでは許されても、数百万円の投資する太陽光発電装置をチョイスするときに、シャープを選べない市場評価に気がついていない。等、私が考えてもいくつかあります。

大まかにまとめるなら、このあたりの経営方針が市場の要求とずれてきた結果ではないかと思います。

家電のトレンドは、スマート化です。自動車メーカーは、自動車と住宅を軸としたスマート住宅を提案しています。

私の家でも、太陽光発電装置は近い将来の自動車との連携を視野に、そう言うメーカーを選択しました。既にそのメーカーからは、EVステーションを発売しています。つまり、深夜電力で蓄えた自動車の電力を昼間にも使用できる、しかも、売電価格を落とさない二重発電と見なされない設備となっています。

我が家には軽自動車が通勤用と家内の足用に2台あります。ほとんどこれで事足りています。ファーストカーは滅多に乗りません。乗る機会が長距離は電車での移動が多くなって、使わなくなりました。

それで1台をEVカーに変えようと思っています。日産のEVなら十分軽自動車の代わりになります。それで、日中の電力をまかなえるのですから、曇りの時の発電が落ちたときに使えることになります。

さらに、家電が連携して、外出先から、車の中から家電のコントロールを、自宅から車の充電をと、スマート化はドンドン進んでいます。住宅メーカーからの攻め方と自動車メーカーから攻め方と今シェアの奪い合いが始まっていますが、自動車メーカーが有利に写ります。EVの泣き所のケーブル引き回しは、近いうちに、電磁誘導で非接触充電が可能になるでしょう。そうなるとEVの普及はかなり進捗します。さらに、エクステンション装置も上市されています。
つまり、小型の発電機を装備して、EVのバッテリーを使い切ったら、または平行して、エンジンで発電しながら走って走行距離が500キロくらいに伸びるというものです。マツダのエクステンション装置はローターリーエンジンを使用するようで、燃料を選ばないと言われています。

ほぼこのデバイスで、水素ステーションが整備されるまでの間の自動車のエンジンは決まるのではないかと私見としては感じています。ハイブリッドは装置が複雑でこれは一過性のエンジン構造です。

小型軽量のエクステンション装置があればEVのバッテリーも小型化可能で、飛躍的に廉価で提供できると推定します。

話がそれましたが、トレンドはスマート化だと思います。シャープはその流れに乗っているのでしょうかと言うことが言いたいことでした。

とりとめのない話になってしまいましたがお許しを。

ではまた。

企業の生き残る道4 15.6.8

 おはようございます。

シャープの話が途中でした。金曜日は「不良低減」セミナー講師をしました。不良低減と言うジャンルは実は有りません。どの企業でも「不良の低減」は日常的に行っていて、当たり前じゃあないか。そのコツを知りたいって訳ですね。セミナーの参加者は毎年ばらつきがあります。今年は、現場系の人が多かったためか、もう一つ盛り上がりに欠けた印象です。現場の不良低減は現象面の不良を下げる処方箋を求めて来ますので、全社的な不良低減のテーマでお話を進めてもわかりにくいところがあります。それは、ある程度仕方がないことですが、その点に関して言うなら、私の実感は、当社の事例で言うと、中国にある2工場の方が優秀です。彼らは、現場の職長がいとも簡単に、ばらつき程度は理解して、カイゼン活動についてきてくれます。かなり高度なSQCも理解している班長も見えます。それも自主勉でですよ。
 翻って、日本の企業では、そう言った自主的にSQCを勉強しようとする職長や班長レベルが現在いるのか不安になってしまいます。
私事ですが、最初の会社に入って、生産技術部に配属され、訳も分からない高校生に気が生えた程度のものに、まずQC8日間コースに行けと命令が下りました。日科技連が主催の結構きつい内容でしたが、おもしろかったことを覚えています。テキストはしばらく座右の書となりました。今度は、本が二冊机の上にドサッと(笑)田口玄一氏の実験計画法です。そうとう分厚い本の上下巻を1週間で読破しろと。必至に読んでいると、今度はそれを使って、社内規格を作れと言う指示がありました。ネジと下穴の関係を調査して、まとめろ言うことです。
 早速実験計画法の三元配置で計画を造り、慣れてきたところで直行配列に挑戦して、実験数を減らして規格を作りました。きつかったですけど、勉強になりました。まだ田口メソッドという言葉もなかった時代ですが、規格を作ると言う実務に初めて携わってみて、これがノウハウなんだと実感しました。カンバンシステム導入プロジェクトをその後終えて、製品設計に移りましたが、主要客先はトヨタ自工(これ今漢字変換しても一発で変換されないです。古い話になりましたね)です。当時はまだ客先規格も未整備で、新製品を開発する時に規格も一緒に作る羽目になることが多かったです。参考規格はGMですけどね。どこから情報を入れていたのかよく知っていましたが、そのままでは使えません。代用特性値を決定するまで実験の繰り返しです。ここで、田口メソッドを勉強したことが役に立ちましたね。それはともかく、規格を作る市場に製品を出す、クレームが帰ってくる、対策をする、再発防止は規格に織り込むの繰り返しとなります。規格は企業に取って知的財産ですが、企業ブランドの維持にはこの向上が欠かせない活動だと信じています。

じっくりと技術者を育てていく余裕が今の日本企業に有るのか少し心配になっているのが、講師を3年間引き受けてみての実感です。今月後半は設備管理の講師も行いますが、似たような事にならないと良いがと変な心配をしています。講師をすると現在の現場力が実感できておもしろいですね。

続きは明日と言うことで。。
 
ではまた。

企業の生き残る道4 15.6.5

 おはようございます。

昨日は組織改革で注意すべき事をいくつか列挙しました。

前職では繊維産業でしたので、ユニクロなど海外の廉価な衣料を大量販売で利益を得るビジネスモデルが当たって、国内産業が壊滅的な打撃を受けました。

本来、ユーザーは消費者であると同時に、生産者でもあります。(製造業に従事している場合ですが)。中国産の商品を安いって買ったら、巡り巡って自分たちの企業が危うくなるなんて、考えもしませんね。当然です。

しかし、着実にこういったビジネスモデルは、中国の労働者に賃金を落とすと同時に、国内の正規労働者の働き場を無くしていきました。これが90年代の政治が進めていた改革です。

グローバル化と言われていました。現場で指揮を執るものにとって、グローバル化イコール高賃金の日本人正規雇用を中国人研修生か日系ブラジル人の派遣社員に置き換えることを意味していました。
(この経緯は以前に書きました)

そこで、リストラを行った訳ですが、リストラは本望では有りません。本来の事業再構築計画を立案すべきだと思いました。 そこで昨日ような手順で実行したのですが、胸突き八丁は覚悟の上とはいえ、なかなか手強いですね。

リーダーには忍耐力が求められます。その前年、皆で研究会をしました。そう言ったビデオを鑑賞しました。題は忘れましたが、俳優の大和田がコンサルとしてリストラに乗り込むストーリーです。たまたま入院していたその会社の社長に人柄を見込まれて、再構築を依頼され、退院と同時に単身会社に乗り込みます。周りは抵抗勢力だらけ。 詳細は割愛しますが、その中で、言った言葉が印象的です。
「教えても言うことを聞かないんですよ」「何回言いました」「え~。数回は言いましたよ」「百回言いましょう」・・・ってフレーズです。百回は大げさなと思いましたね。そんな根気がとも。しかし、これがプロジェクトリーダーにとって一番大切な事だと気がついたのは、自分たちが実行したときです。リーダーは重要性を繰り返し伝えることが必要です。折に触れてです。「またあの話かい」「聞き飽きた」で良いんです。耳たこが必要です。常に頭の隅に残っていることが肝心です。洗脳だって?言い方が悪いですがそうかもしれません。願い事を叶える秘訣があります。
紙に書いて壁に貼って、毎日声に出して唱えると事です。思考が変われば行動が変わる。行動が変われば、習慣が変わる・・・っていう連鎖の言葉があります。

そう!思考を変えないといけません。行動が習慣になればなんと言うこともないんですね。そこまでの辛抱なんです。

今日は、これからセミナー講師に行きます。「不良低減」という拙著の内容を8時間の講義にして日本規格協会さんで毎年行っております。

是非ご参加願いますれば幸いです。実務者ですので、本には書けなかった、本音トークを申し上げちゃいます。
(笑)

ではまた。

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