1.人材を中心とした経営資源の確保です・・・それは前に聞いたって。違います。切り口がちょっと異なります。
質じゃあなくて量の話。
2.コアコンピタンスの構築です。・・・中期の経営計画の中に、設備計画や、技術開発中計を策定すべきです。
海外工場をお持ちならマザー工場の構築と管理ですね。
3.知財管理です。・・・中小企業はこの運営が下手です。大企業に良いようにやられてしまいます。
4.工程管理能力の向上です。
工程管理の続きです。
一般的な管理手法は、自工程完結活動 自働化 変化点管理 で、自工程完結活動について申し上げました。
最後は変化点管理です。聞き慣れない方もお見えになるかもしれませんが、ここは重要ですね。
工程の良品条件を定めて、管理すると工程がふらつく、ばらつく、飛び跳ねる、いろいろ出ます。何故でしょうか。
たとえて言いますと、スポーツ何でも良いですが、ゴルフでいうなら、同じスイングしていても、思ったショットできる日とできない日有りますね。
何故?体調ですか?クラブを変えたから?練習場が初めて使うところ?フォームを変えた?いろいろと思います。これを4Mといいます。工程のばらつきは、
英語の頭文字を取って4Mですがこれらが変化したときに、結果も変化します。
ここを管理しないと、管理項目や管理図もこれが分かるようにしないと、いつの間にか不良を作っていることになります。
たとえば、人が入れ替えたは分かり易いとおもいますが、同じ人なのにって事が有りませんか?しかし、よく見ると、同じ作業者が昨日は、他のラインの応援に行っていて、一日抜けたって事もあります。その間の代理の作業者は管理したが、戻ってきた作業はノーマークでは駄目なんですね。
戻ってきた作業者も変化点です。1日抜けて他の工程で作業をするとそれだけでばらつくことも有ります。ましてや、1ヶ月間も他の工程に応援に行っていたなら、再教育してライン投入が必要となります。 意外にこの変化点管理はルーズです。多台持ち、多能工化は必要ですが、それだけに、メンテには工数が掛かります。
前工程の変化点管理も重要です。前工程が外部の企業から入ってくる場合は特に管理をしっかりしないと、非常にばらつきます。
受け入れ検査を行う事になりますが、これ全項目していたら、品質コストが高くついてしまいます。
そこで、管理図を活用して、前工程の状態を把握することや、変化点を連絡してもらい、その部分を重点的に確認することや、前工程の定期監査を行うことが必要になります。
当然、前工程が外注工場の場合は、作業標準が整っているか、作業が正しく行われているかは日頃からチェックしておく必要もあります。 コストが掛かるって?
だから、品質特性を考慮した工程設計があらかじめ必要なんですね。何でもかんでも安い工賃で評価して、工程設計すると、品質コストが却って高くつきます。
重要品質特性を持った製品や工程は、自社内で管理した方が、総合的に安くつくって事も十分あります。
最近の、Tier1メーカーの調達部門を見ていると、その事に全く無頓着な、技術に無理解な、バイヤーを見かけるようになりました。これも外資系では以前から行われていたシステムですが、非常に危険だと思います。バイヤーは品質責任も持たないといけないんですが、社内的に品質責任を負わせる分掌分権になっていないと、安物買いの銭失いに走ります。自分の成績はそれだけで評価されるから当然ですけどね。そのバイヤーの責任ではなくて、経営者の品質コスト意識の希薄さに責任が有ります。
それで大クレーム発生で、そろって記者会見で頭を下げる構図ですか?情けなさ過ぎですね。言い過ぎかもしれませんが、そんな客先が非常に多いんですよ。実際に。
次回はこのシリーズのまとめですね。
では。