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中小企業診断士プロリンクKS独立開業に向けて

中小企業診断士で近い将来独立開業準備中の企業内診断士です。現在奮闘中。

日本規格協会

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12月13日 日本規格協会でセミナー講師します

おはようございます。
「不良低減」というタイトルの書籍を、生まれて初めて主筆させていただき(当時師事している先生から書くように言われて本当にびっくりしましたが)、そのご縁で、セミナー講師をさせていただいております。
それから約8年間経ちました。当方も、それから勉強することが多く、このセミナーを年1回行うたびに約20名ほど参加いただけるのですが、本は次回大改訂までほぼ変更できないのですが、セミナー内容はかなり変更しました。
特に追加したのは、自工程完結についての補足説明です。

自工程完結は豊田佐吉翁まで遡るルーツを持っている、不良を作り続けない仕組みのことですが、それプラスJIT(ジャストインタイム)がTPS(トヨタ生産方式)の二本柱。
その心は、無駄の徹底的な排除です。
七つの無駄は以前に説明差し上げました。
不良は無駄の最たるものですから、かなり工程管理の上位概念となります。

工程管理を説明すると、必ず、なぜ工程管理をする必要があるのかからはじめますが、それはQCDを後工程に保証しなければならないからです。

最近、巷を賑わせているQの問題。 データ偽装は、その最たるもの。D(納期)を間に合わせるために、Qをねつ造しましたでは、QCDが守れません。
そのために、取り替え費用の発生や、社会的信用を失うなど、品質コストが増大してしまい、結局Cもダメ。

不良を作り続けない取り組みは、無駄の排除の基本的な要素をすべてカバーして成立します。
ところが、品質管理部門は、とにかく品質を厳しくすればいいだろう、つまり、生産者危険(慌て者のショウイチさん=第一種の誤りと覚えました)を冒してしまうことが多い。
消費者危険を避けたいために、厳しくすればいいとはなりません。

工程内での対策をしなければならないことと、その測定方法(サンプリングが正しく行われ、母集団が正しく捕まえる)ことが必要です。

以上を6時間で説明するためには、なぜ必要かから始まって、ばらつきの概念も教えて、対策もとなります。
本来は数日掛けてじっくり説明したいのですが、とにかく頑張ります。

では。

閑話休題 セミナー講師15.6.26

おはようございます。

昨日は、セミナー講師の報告でした。続きます。

品質重視の設備は費用がかさみますので、これも利益をスポイルします。
最小品質コストを狙って、設備投資と維持管理をするって事です。って申し上げました。

品質をどこまで織り込むかは、品質コストを検討する必要が有ります。さらに、品質コストの考えたかたの中には企業理念が入りにくいので、製品別、客先別、市場別のランク分けのような考え方を入れておく必要が有ります。品質コストは、品質管理の総コストと失敗総コストの総和ですが、その総和の絶対値の決定は、経営方針が入っていないと、結果として市場を失うことになります。タカタの事件は顕著な例ですね。

オーディオの誤動作くらいなら、こんな事にはならないですが、人命に直結する商品の場合は、品質予防コストに相当なコストを掛ける努力をしないと、失敗コストがとんでもないことになるって事例ですね。

その製品を作る設備とその管理も然りです。オーディオ装置を製造する設備管理よりもかなり管理水準を上げておく必要が有ることはおわかりいただけますね。

セミナーでもこの事例で説明しました。よく分かって頂けたようです。

エアバッグの重要装置である、インフレーター部品の製造メーカーとして大手のD社があります。前社で、敦賀に大規模工場が有ります。
工場の中は車で移動する必要が有るくらいの規模で、発電設備は大規模で厳重です。何しろ停電なんてすると溶融樹脂がシリンダーの中で固化して、その除去にとんでもない費用と時間が掛かってしまいます。
そのため、自家発電設備で対応している訳で、売電もしていました。

そこでは、工程管理手法(設備管理も含めて)そのD社方式って呼称していましたが、採用して、その成果発表会と勉強会プロジェクトを発足させました。

当時製造部長でしたので、三重県から敦賀まで参加する大変なプロジェクトでしたが、得るものは大きかったですね。D社の管理はノウハウですのでここではご紹介できませんが、原発もこれくらいやれば事故らないのにってレベルです。それを全て取り入れると品質予防コストが過剰になります。それくらいのレベルでしたね。
しかし、インフレーターにはそれが必要なのでしょうね。

タカタのシステムは分かりませんが、同様だと思っていますが、最近の新聞報道によるとどうやらそこの考え方をコスト優先に振ってしまった結果らしいですね。

製品は工程を通過して、工程内の設備を通過して、加工度を上げていって付加価値を増大させます。付加価値の中には狙いの品質もできばえの品質も織り込まれることになります。

品質を十分理解した設備設計と設備管理が重要なのですね。

そのためには、製品特性の仕分けと仕分けされた製品群に見合った品質特性の設定と管理が必要で、それを具現化と保証する工程設計と設備設計、設備管理が求められます。

それは、工程ができあがってからでは遅いのです。SE サイマルテニアスエンジニアリングつまりコンカレントエンジニアリング手法で、工程管理部門、設備管理部門が設計段階に入り込まないと良い物はできないと思います。

ISO/TS16949はそれをプロセス管理として定義していますが、私の知る限りきちんと使いこなして見える客先は皆無です。

日本の製造業は現場にノウハウと力量が保持され、そのすりあわせ技術にもたれた工程管理が従来はされてきましたが、現在現場を動かしているのは、極端に言うなら日本語が分からない人たちです。

工程設計のあり方、設備管理のあり方を真剣に再構築する時期に来ているのでしょうね。特に、海外工場へ技術移転する際にも。

ではまた

閑話休題 セミナー講師15.6.25

おはようございます。

昨日は、セミナー講師をしてきましたので報告します。

日本規格協会さんの定期セミナーで、「設備管理」を担当しました。これは「実践現場の管理と改善講座」シリーズ15巻のウチの同名の書籍を執筆された先生が本来担当されるのですが、この春に准教授になられて超多忙とのことで、私に回ってきました。

設備管理のついてすこし解説したいので、明日以降少し脱線してお伝えするつもりです。 と言うところでした。

設備管理は現社でも大変苦労している管理です。

まずは考え方を整理します。

チャンドラーの法則にもありますが、目的が有って組織があります。タスクフォースってことです。行動には目的が有ります。目的のない行動はあり得ないですし、利益を追求する場である企業にとってそれは許されないことです。

結論から入りますね。「企業は利益を適正に得る活動である」→「付加価値を提供して対価を頂いて経費を引いて利益を残す活動です」→「付加価値は素材に手を加えて加工度を高めること」「その加工度はターゲットとする対価を頂くお客様の要求を満足する物ではなければ成立しない」→「その活動はQCDの管理をしなければお客様の要求にミートできない」→「設備管理は付加価値を増大させる活動の管理ポイントであるQCDを整備・維持する為の管理の重要な一つである」ってことです。

であるから、機械が設備が動いていれば良いんだって、安直な管理に陥っていると企業利益が飛んで言っちゃいますよってね。

セミナーではこれも言いました。「不良を作る、たとえば100万円の不良を作った。利益率が10%の企業に取っては、1000万円分の売り上げでカバーしないと100万円の利益が回復できない」ともね。
利益率が1%しかない企業ならその10倍ですから大変な事です。

下手な失注よりも、企業利益にとって影響が大きいのですね。

では、品質重視の設備にしておけばいいのか? 違います。費用がかさみますので、これも利益をスポイルします。 じゃあどうすれば。これが命題ですね。

最小品質コストを狙って、設備投資と維持管理をするって事です。その意味では一般に設備管理のような講座内容では、その考え方が抜け落ち気味です。この設備管理テキストは大変きちんと説明されて丁寧に作り込まれた良い本ですが、やっぱり、品質コストからの観点の説明が不足気味で、設備管理の実務テクニックが中心になります。

拙著の宣伝ではないですが、品質管理を同時に勉強しておく必要が有ると言うことですね。

続きはまた明日に。

ではまた

閑話休題 セミナー講師15.6.24

おはようございます。

昨日は、セミナー講師をしてきましたので報告します。

日本規格協会さんの定期セミナーで、「設備管理」を担当しました。これは「実践現場の管理と改善講座」シリーズ15巻のウチの同名の書籍を執筆された先生が本来担当されるのですが、この春に准教授になられて超多忙とのことで、私に回ってきました。

ウエルカムですね。セミナーって結構大変です。特に人の書いた本とセミナー資料を使ってするのは、しっかりと内容を熟読しておかないと、趣旨を変更してはいけませんしね。

ただ、協会さんは長年の実績が有ってシラバスなど講師にあらかじめきちんと書かせているので、そう言った仕様書を拝見しておくとよく分かります。

しかし、セミナーのPP資料が180ページにはびっくりでした。元本が150ページしかないのにです。9時30分から16時30分までの時間があっても、途中何回かは、実際に手を動かしてもらう作業を入れます。聞いているだけではつまらないですからね。

私の担当している「不良低減」も同様ですが、ページ数は100を切っています。私の書いた物を東京と福岡で開催されるときはその地方の先生にお願いしていますので、同じご苦労をされているんだろうなあって思っていますが。(笑)

15名の人数であらかじめ拝見した参加名簿を見ると超一流企業の管理職も入っています。何で来るのって疑問がでますが、協会さんによると、基礎教育を協会のセミナーを使って、その後は自社教育で行うらしい。

合理的ですね。設備管理に女性が1名参加されていたので二度びっくりです。

講義は滞りなく終了し、予定ぴったりの16時30分に終了です。時間内に納めるのは講師の腕ですからね。延長はサービスでも何でもなく、講師の能力を疑われるってことですから。

そう言えば、前社で業績発表会で、持ち時間を守らず延々する輩が結構いて、私は時間ぴったりに納めるので、いつも、「さすが自動車出身だね。ジャストインタイムだ」って変な褒められ方をしました。

冗談はともかく、セミナー料金3万円位だと思いますが頂いて、しかも所属企業の給料もつけているのですから、参加企業に取って交通費も合わせるとすごい出費ですね。これの責任は重大です。

終わると参加者が書かれたアンケートを見せて頂けます。15名中13名は大変よく分かったって評価を頂きました。2名は少し難しいって事でした。

こういう参加者は企業もレベルもまちまちでその点が苦労します。

今回も、最初に、設備設計か設備使用側かを聞きましたら、女性を除く全員は使用側とのこと。それで、講義内容の時間配分を調整しました。

終了してからその女性から名刺を求められたので、少しお話を聞かせて頂きましたが、中小企業診断士に挑戦中とのこと。会社全体のシステムを変更する担当を任されているらしいので、お聞きになられたらしいです。

そうであれば、設備管理よりも不良低減の方がシステマチックな話をしていますのでこちらを受講して欲しかったですけどね。

聡明な方で、これからのご活躍が期待できますね。聞きたいことが有れば何なりととお伝えしました。

もうお一人は、おお!って位の大手企業からの参加で、検査の責任者。検査機の扱いで困って見えるようです。この場合も不良低減の方が良かったのではないかと思いますね。

具体的な困り事の相談になりましたが、具体的にコメント差し上げて、その提案いただきます。早速実行してみると言われて少しは役に立って良かったって思いました。

皆さん、仕事に打ち込むほど悩みは多くなります。私もそうでしたね。それで診断士の勉強をしようと思ったのですが、お役に立つなら是非相談して欲しいです。

設備管理のついてすこし解説したいので、明日以降少し脱線してお伝えするつもりです。

ではまた

日本企業の弱点かも知れませんね

少し古い話ですが、日本規格協会の名古屋大会が10月31日に有りました。 当社のISO外部監査と重なって大変でした。 どうしても聴講したい講演が有ったので外部監査時刻に間に合うギリギリまで粘りました。
 その中で印象に残った内容とご紹介します。 経産省のK審議官の内容でしたが、日本企業が世界で負けている理由として挙げておられたのは、規格化の失敗です。そして成功例を紹介されていました。
成功例はクリスタル業界です。 そう。水晶発振や時計の微細な軸受けに使う工業用のクリスタルです。
この精度は、世界中で日本製が群を抜く精度を出せるそうです。ところが、規格は日本の業界の方がはるかに高いため、中国などのメーカーと差別化が出来ない。世界中のユーザーは良い物と認めつつもコスト比較をしてくると言う訳です。そこで業界は規格にもう一段上を作らせたと言うこと。そして、その規格に合致するモノは日本製しか無くて、結果は世界のシェアを独占しているとのことでした。
 つまり、今までの日本企業は自社の規格と品質は優秀で、それで製品化すれば良い物は売れると思い込んでいたが、シャープがサムソンに負けたように、ユーザーは実は評価できないんですね。
同じ規格で作られた液晶画面だからと言って安い方を選ぶ。正に悪貨が良貨を駆逐するです。
 自動車の世界でもISO/TS16949と言うのが有ります。基本はISO9001の制定に合わせて、米国のビックスリーがQS9000を制定したものが発端なんです。つまり欧米は自分たちで規格を作って勝負は自分たちで作った土俵でライバル(この場合は日本のメーカーで有ることは一目瞭然です)を戦わせるのです。
 これに欧州のメーカーが参画してTS16949となりました。 日本のメーカーは参加していないのです。(出典:図解ISO/TS16949の完全理解 日科技連 岩波好夫著)しかし、グローバル調達を考えたときに、今までのように日本の自動車メーカーが自分たちのグループ企業で全て調達するにはコスト高で、外部から調達しようとすると自社規格に合った部品メーカーしか付き合えないのです。 ところがTS16949を制定している自動車会社は自由に世界から調達できる。この差はおおきいですね。 当社でも、日本のメーカー各社がバラバラの規格で求めて来ます。
一々合わせるのは大変です。 TS16949も各社の規格を織り込むようになっているので完全にスタンダードとは言えませんが、それでも楽です。
 この辺りが日本企業がガラパゴスと言われるゆえんの一つかも知れないと感じました。
続きはまた。
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